About

I dress for me.

【Fita Fita by Shizu Toyohara】

長文とはなりますが、ブランドヒストリーを綴っておりますのでお目を通しいただけたら幸いです࿐︎︎⟡.˚

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〔About Shizu〕
・大阪市の有名な文教地区である天王寺区にて誕生。

・9歳の時に兄の影響でB’zを聴き始め、サンリオ・テディベア・お絵描き・着せ替え人形といった可愛い物が大好きながら自分の中にロックの血が通っている事を知る。

・B'zを聴きながら勉学に励み「豊かな情操と気品のある人材の育成」を掲げる夕陽丘で学ぶ。
高校一年生の時の文化祭で、友人達と無印良品の文房具に手書きのガールズイラストのコピーを貼った「手作り文房具ショップ」を開いたところ、大人気となり完売を経験する。
イラストの女の子を塗り絵のように1枚1枚色鉛筆で塗り、それぞれ色を変えた一点物の文房具だった。
今振り返れば、このただただ楽しかった青春の1ページが物作りや接客の原点となる。

・高校在学中、漠然と秘書という職業や響きに憧れ、大学卒業後は望み通り受付や弁護士事務所の秘書として従事する。
職場に「ロングヘアはひとつにまとめるかハーフアップにする」という決まりがあり、毎日リボンバレッタでヘアアレンジをして業務に勤めていた為「リボンを着ける事」が日々のルーティーンの一つとなる。

・服飾や裁縫の学校に通う事もなく、アパレル業界で勤務していた訳でもなく、「ハンドメイドブランド」という存在も知らず(勿論、購入した事もなく)ハイブランド一辺倒のファッションだった会社員が、ひょんなきっかけから「リボンをハンドメイドする」という事を知る。

・作家にとって運命となる「ひょんなきっかけ」とは…愛読しているB'zファンの方のアメブロ「PleasureでTreasureなB'zのブログ」に出てきたハンドメイドリボン協会の広告。
買う物と思っていたリボンのヘアアクセサリーを「自分の手で作れるなんて!」と衝撃が走り、自宅からほど近いサロンを検索して体験レッスンを受講する。

・丁寧な指導のおかげで「ハンドメイドの資格を取らなくても、独学で作れるのでは?ルールに縛られたデザインよりも、自分が着けたい物や世の中にないような大人可愛いデザインを生み出したい!」と思い、資格コースの申し込みはせず、その足でABCクラフト(大型の手芸材料店)に向かい大量の資材を買い込み、その日から毎日リボン作りの練習をする。

・ほどなくBASEというサイトでオンラインショップを持てる事を知り、リボンの愛らしさとハンドメイドの温かみを胸に、女の子の記念日の3月3日にブランドを立ち上げる。
初めてリボンバレッタを制作して2ヶ月後の事である。

・自身の好きな少し大きめのサイズ感やぷっくりとしたボリューム感、ビジューやパールを付けてデザインに独創性や動きを出す事・そして資材と対話してその資材の持つ特徴を活かす事を考えて、完全に独学で「Couture Ribbon」の制作方法・技術・デザインを確立していく。

・ラグジュアリーな物を身に纏うお洒落な母の影響で、自身も「日替わりで違うリボンを着ける」という事が当たり前だった流れから、生み出す作品も遊び心や色に溢れたカラフルなテイストで、全て一点物のアイテムとなる。
それでいてハイブランドにも合わせられるように、自然と個性的にはなり過ぎず上品さを忘れないラインナップとなる。

・資材もハイブランドと同レベルの物をとこだわり、初めてのツイードリボンの作品からCHANELにも採用されているメーカーのLINTON社のツイードを使用する。
その色使い・手触り・糸の複雑さ・デザインといったラグジュアリーなファンシーツイードの魅力の虜となり、知識も人脈も無いなか生地屋を開拓していき「CHANEL HAUTE COUTURE、LINTON、TOURNIER、MALHIA KENT、CHAUMES、WISE NATIONS、Miros、尾州。。」といったヨーロッパ各地の入手困難なラグジュアリーメーカーのツイードを買い付けるようになり、国内外のリボンブランドの中でトップレベルの取り扱いを誇るにまで至る。

・同時にブランドスタート時から度々、盗作に悩まされるようになり、士業に携わる知人の紹介により知的財産の保護を目的とした「意匠権」を取得する事を目指す。
特許庁による約8ヶ月にも及ぶ審査の上「オリジナルデザインの証」である意匠権を取得する。
盗作や模倣品が多く出回るアパレル・ハンドメイド業界で、「意匠権」を取得出来た作家・デザイナー・ブランドは、おそらく数パーセントではないか。
Fita Fitaの作品は、その数パーセントの世界に存在する「Shizu Toyoharaにしか作られない本物のデザイン」である。

・Instagramの更新のみという地道な活動の中、口コミにより少しずつお客様が増えていき、同時にゼロだった作家仲間も増えていく。
女神のような作家仲間から声をかけてもらい2020年に初めて梅田阪急百貨店にてPOP UPを開催する。
オープンと同時に沢山のお客様が来店し、無名ブランドのレジにリボンのヘアアクセサリーを着けた麗しいレディの列が出来るほどとなり、初日にほぼsold outという奇跡のような体験をする。
参加ブランドの中で一番Instagramのフォロワー数が少ないブランドだった為「このブランドは何者?」と驚いた関係者は少なくなかったであろう。
自身にとっても、これがFita Fita Family(fitaファミ様)の熱量を初めて「生」で感じる事が出来た瞬間であった。
その後も継続して梅田阪急百貨店、東京、大阪とPOP UPを開催する。

・2020〜2021年の新型コロナウイルス感染症の拡大によりヨーロッパからのインポートツイードが入手困難になるという事態に陥り、オリジナルで生地を作る事は出来ないか?と模索していくなか「刺繍ミシン」の存在を知る。
コットン生地にオリジナルの刺繍を施して、それをリボンに使えばツイードが無くてもFita Fitaらしいリボン作りが出来るのでは?と思い、2022年4月にリボンを始めた時と同じくABCクラフトにて刺繍ミシンのparieを購入する。

・刺繍ミシンで刺繍を施すのは想像以上に手間がかかり、やはり「ラグジュアリーツイード」が自身の原点である事を再確認する。
刺繍は諦め、ABCクラフトでのミシン講座で学んだ巾着ポーチやフラットバッグの制作方法をツイードにアレンジする事でミシンの使い方を勉強する。

・2022年6月より新しいチャレンジの「Couture Bag」をローンチ。
リボンブランドとして認知されて来た中での新たな挑戦。リボン制作とブランド運営とを並行してのチャレンジだった為、教室には通わず独学でミシンを練習し、資材を買い求め、頭の中にあるデザインをカタチにすべく焦らずじっくりと前へ進んでいく。
「ヘアアクセサリーブランド」として築いて来たものには縋らず、リボンとバッグをブランドの二本柱にするという目標を立てて。

・Couture Ribbonと同じように生地にこだわり一点物のオリジナリティ溢れるデザインで展開しているCouture Bagが人気アイテムとなり、「二本柱」という目標を超えて1年程でラインナップの8割がバッグという状況になる。
そこからCoutureシリーズがポシェットやポーチへと広がり、1人で制作するには限界が来るほどの反響となる。

・大変ありがたい事に毎月の販売会が完売という状況が5年以上続き、2024年12月からプロのクチュリエールに制作のサポートに入っていただく事となる。

・2025年3月よりハンドメイド作家兼デザイナー本人・名古屋のクチュリエール(*①)・大阪の裁縫会社(*②)の三拠点での制作がスタートする。
*①:洋服のオーダーメイドやお直しをされているクチュリエールで、作家が制作するCouture Bagの内布をお任せ。
*②:作家と同世代のクチュリエールが活躍する、国内の有名コレクションブランドの生産も行っている裁縫会社。

・お客様・経験・知識・人脈全てがゼロのブランドスタート時から「自分の想い・作りたい物」は何も変わらず、ただ環境だけが大きく変化していき、会社員の趣味からスタートしたFita Fitaが現在は個人事業主として独立し、ブランド1本で活動を続けている。

・平成が令和となり、情報と物に溢れた先の読めない目まぐるしい時代に突入し「物の価値・物の売り方」が変わっていく中で、ラグジュアリーツイードという原点の資材は変えず、実直に取り組む姿・物作りを楽しむ姿はあの夕陽丘での文化祭の自分と重なるのではないか。
そして、この反骨精神にも通ずる少し頑固な部分は、9歳の時に出逢ったロックミュージックから来ているのかもしれない。

そんなShizu Toyoharaは今日も大阪の小さな小さなアトリエにて、一針一針丁寧に愛情や想いを込めて作品を生み出している。

今のこの自分があるのは、全てお客様お一人様お一人様のお陰だと心から感謝して…
そして、これからもShizu Toyoharaの夢は果てしなく続く…

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〔Brand Name〕
ブランド名を考えていた時に知った
"fita"=リボン・ミサンガ(ポルトガル語)という単語。

「二回続けた時のフィタフィタという響きにドキ…
ミサンガが持つ願いが叶うという意味にキュン…」

可愛らしい響きと、素敵な意味に運命を感じFita Fitaと命名。

〔Pop Up〕
・2020,1,29‐2,4 梅田阪急百貨店
・2020,12,16‐12,22 梅田阪急百貨店
・2021,5,29-5,30 東京 Atelier MITULLE
・2022,1,29-1,30 大阪 Henrietta
・2022,10,29-10,30 大阪 Henrietta
・2024,11,1-11,2 東京 Atelier MITULLE
制作数が追い付かない為、大変申し訳ございませんが2021年よりデパートでのPOP UPは全てお断りしております。

〔Collaboration〕
・2020年6月 Mu-Mu(アクセサリーブランドの別注アイテムを制作)
・2020年7月 CIENNA(アクセサリーブランドとコラボレーション)
・2021年5月 Joli-Hi(ドールブランドとコラボレーション)
・2022年1月 Joli-Hi(ドールブランドとコラボレーション)
・2022年1月 Septoile(バッグブランドとコラボレーション)

〔Design〕
Couture Ribbon:意匠権取得済み(登録第1645288号)

使用ミシン:刺繍ミシン(brother/parie)
職業用ミシン(JUKI/SL-700EX)

〔取り扱いTweed〕
CHANEL HAUTE COUTURE、LINTON、TOURNIER、MALHIA KENT、CHAUMES、WISE NATIONS、Miros、尾州(日本のツイードの名産地)その他
Fita Fita

Fita Fita